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第六幕 決裂、そして”視る”







二人連立って教室に戻ると、皆が降り返り、ざわめきが止まった。

空気が凍る。

「な…みんなどうしたん?」
なるべく笑顔で聞く蜜柑に蛍が近付き、手を引っ張っていった。
「あ痛っ!?蛍なにすんの!?」
抵抗する蜜柑に構わず、蛍は連れて行く。そして教室は元に戻る。一部を覗いて・・・。
「・・・」
教室の片隅で、翡翠は硬直していた。
一帯何があった。自分が何をした。

途端。

「跡無さん」
ものすごい怒りのオーラで来たのは、正田スミレ・・・通称パーマだ。
「貴女、なんで棗君の事を知らないなんて、言ってるのかしら?」
パーマの言葉に固まる。


棗・・・さっきの男子、朱い瞳の少年・・・。


頭の片隅が痛む。しかし取りあえず笑みを欠かず。

「えっと・・・何の事?」


瞬間、

パーマの血管が、ブチギレた。



「棗君がねぇ、あんたが無視するから苦しんでんのよ!棗君と面識合って、まして友達なら、
へらへら嘘笑い浮かべてないで、話くらいしなさいよ!」

どうやらパーマは、いつにもまして荒れていた棗の心を、彼女の後ろにいる心読み君に読ませたらしい。
棗の心境に、転入生嫌いが輪をかけてキレた様だ。



もちろん、翡翠はそんなことは分からないし、興味も無い。
ただ、彼女の思考を蹂躙するのは、過去だけ。


棗と知り合い?私が?棗と友達・・・私の過去に、彼が関係して・・・








ズキリ、と


考えるのを阻止するように、頭痛がする。


「ちょっと、聞いてんの!?」



スミレの手が伸びてきて、翡翠の胸倉を掴んだ。







「答えなさいよ、”クソガキ!!!”」









ドクンッッッ。




その言葉に、跳ねる心臓。






鼓動と共に、見えたのは、




『クソガキ、バケモノが』



『諦めろ。お前は、もう―――』




伸ばされる、手。恐怖に、顔が青ざめる。



「い、や・・・」

こぼれた呟きに、自分への否定だと勘違いしたスミレは、激昂した。
「ふざけないでよ!!!!!」




空気を切り、翡翠の頬を、力一杯叩く。




硬直した翡翠はそのまま、音を立てふっ飛んだ。



元に戻ってなどいない。皆、こちらを冷め切った目で見ている。
それだけ棗は、クラスの要でありボスであるので、変化に敏感、かつ対処が激しいのだろう。
「棗君を無視って」「友達だったのに知らん振りって酷くない?」「可愛い顔してヒドいよな」「サイテー」



勝手な事を口走る周りに、一切無反応の翡翠―



いや、反応するどころでは無かった。彼女の失われた記憶―その断片等が、暴走し始める。



『汚らわしい』『消えろ』『お化けぇ!?』『バケモノ』『ガキのくせに良い度胸だ』『そそるな』




―走馬燈のように馬鹿みたいに繰り返される見たくない、映像。陰惨な光景。

コレガ コレガマサカ―

誰だ。

誰だ誰だ誰だ誰だ誰だ誰だ誰だ誰だ誰だ誰だ誰だ誰だ誰だ誰だ誰だ誰だ誰だ誰だ誰だ誰だ誰だ誰だ誰だ誰だ誰だ誰だ誰だ誰だこの顔は、この声は・・・はっきり聞こえない、見えない。ただぼんやりと手を伸ばして来る影・・・






恐怖に、身体が竦んだ。















マサカ、私ノ過去ナノ―?



無反応の翡翠にしびれを切らしたのか、スミレ他女子は翡翠の方に歩み寄った。

「答えなさいよ、答えないなら・・・」
もう一発、と手を伸ばしたスミレ。髪を掴み、引っ張りあげた。

と、彼女の動きが止まり、目が見開かれた。

その時。




「っいやあああっ」叫ぶ翡翠。彼女のアリスが、クラスメートの動きを止める。




そして





絶叫の中、唐突に。



言葉が、空気に溶けるほど微かに、呟かれる。




そして、糸が切れた操り人形の様に、青ざめた顔で倒れた。








スミレが、それを凝視し、呟いた。



「この子・・・






最後、”助けて”って、言ってた・・・」



スミレファンの方々ごめんなさい(土下座←
管理人はスミレきらいとかではないですよ!!!ただ、今回B組での翡翠の立場、そして誤解や結束などの問題を、片付けなければいけなかったので・・・お掃除係りをお願いしました。

スミレ「な、なによ掃除係って!ちょっと、これから私、ちゃんと活躍できるんでしょね!?いい意味で!!」

・・・信じるものは救われるんですよ、スミレさん。


それはさておき(「何ですって!?」)、続きではこの問題を解決させます。のでご安心を?






最近、これの読者がいるか不安な管理人でした・・・
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